街頭で見かける交通標識の中で、もっとも混同されやすいのが「駐停車禁止」と「駐車禁止」の規制標識です。どちらも青い円形の地盤に赤い縁取りが施されていますが、中央に描かれた赤いラインのデザインによって規制の強度がまったく異なります。
中央に赤のバツ印(クロス)が描かれているものが「駐停車禁止標識」です。これに対して、中央に赤の斜め1本線(スラッシュ)が入っているものが「駐車禁止標識」となります。バツ印は「駐車も停車も両方とも禁止(2重の禁止)」を視覚的に表しており、斜め線1本は「駐車のみを禁止(停車は可能)」を意味していると覚えると間違いがありません。
また、道路の側端や縁石にペイントされている「道路標示」にも明確な基準が存在します。縁石の上部や道路の路側帯に引かれた「黄色の実線」は駐停車禁止を示し、「黄色の破線(点線)」は駐車禁止を示しています。標識柱が見当たらない区間であっても、路面に黄色の実線が引かれていれば、そこは標識がある場所と法的に同等の駐停車禁止区間です。
道路交通法における「駐車」と「停車」の定義は次のように厳格に区別されています。
- 駐車:車が継続的に停止すること(客待ち、荷待ち、5分を超える貨物の積み下ろしなど)、または運転者が車から離れて直ちに運転できない状態(放置)。
- 停車:人の乗降のための停止、5分以内の貨物の積み下ろしのための停止、その他危険防止などのために車が一時的に停止すること。
駐車禁止場所であれば「停車」に該当する行為は認められますが、駐停車禁止マークのある区間では「停車」という行為そのものが違法となります。この法的な線引きを曖昧に捉えていることが、違反切符を切られる最大の要因となっています。