事件が公になったのは2015年9月のことでした。法務省の発表により、同年5月に実施された司法試験の論文式試験「憲法」において、出題内容が事前に特定の受験生へ漏洩していた事実が発覚します。
関与していたのは、明治大学法科大学院で教授を務め、司法試験の作成・採点を担う司法試験考査委員であった青柳幸一氏でした。青柳氏は試験直前の時期、自身の研究室などで教え子である20代の女性受験生に対し、本試験で出題される憲法の論点や類題を直接指導し、模範答案に近い内容を教えていたことが明らかになりました。
女性受験生の答案が青柳氏の作成した模範解答と酷似していたことから採点担当者が異変に気づき、法務省の調査を経て東京地検特捜部への刑事告発へと発展。日本の司法試験史上、考査委員が刑事告発されるという極めて異常な事態となりました。