姫路のグルメシーンを語る上で欠かせない三種の神器が、「姫路おでん」「アーモンドトースト」「えきそば」です。これらは単なる観光向けの創作料理ではなく、播州地域の人々が世代を超えて日常的に育んできた確固たる食のアイデンティティです。
まず、全国的な知名度を誇る姫路おでん人気店の特徴は、濃口や薄口の出汁でじっくり煮込んだ具材に、生姜のすりおろしを利かせた特製醤油だれをかけて食べる独特のスタイルにあります。甘辛い牛すじや出汁をたっぷり吸った大根に、ピリッとした生姜の風味が重なることで、ご飯のおかずとしても酒の肴としても完璧な調和を生み出します。駅周辺のみゆき通り周辺や大手前地下街には、昼から熱々のおでん定食を供する大衆酒場が点在しており、昼飲みを兼ねた旅行者から熱狂的な支持を集めています。
次に、姫路モーニングの発祥でありながらランチでも根強い需要を誇るのが姫路名物アーモンドトーストです。「カフェ・ド・ムッシュ」をはじめとする老舗喫茶店が考案したこのメニューは、自家製アーモンドバターを厚切りトーストにたっぷりと塗り、オーブンでじっくり焼き上げた逸品。アーモンドの香ばしい粒感と上品な甘みが口いっぱいに広がり、スパゲティやサラダがワンプレートに盛られたランチセットは、一般的な喫茶軽食の域を遥かに超える満腹感を提供してくれます。
そして、鉄道ファンのみならず出張ビジネスマンの胃袋を支え続けているのが姫路駅えきそば現在の姿です。1949年の誕生以来、JR姫路駅構内(山陽本線上り・下りホーム)で営業を続けるまねき食品のえきそばは、「和風出汁に黄色い中華麺」という唯一無二の組み合わせが特徴。近年では駅ナカの改札外商業エリアや駅周辺施設にも展開が進み、新幹線の乗り換え待ちや城内散策前のクイックな腹ごしらえとして、今なお日販数千杯を誇る驚異的な稼働を見せています。