小選挙区制が抱える構造的な欠陥として真っ先に挙げられるのが「死票(落選者に投じられた票)」の膨大さです。
1選挙区で1人しか当選しないため、得票率が「A候補40%、B候補35%、C候補25%」だった場合、A候補が当選しますが、残りの60%の有権者が投じた票は一切議席に反映されません。過去の衆議院選挙でも、全国集計で投じられた票の4割から5割近くが死票になる現象が起きており、「民意を正確に映していないのではないか」という批判が根強く存在します。
さらに深刻なのが「一票の格差」問題です。人口の集中する都市部と人口減少が進む地方部では、1人の議員を選ぶために必要な有権者数に大きな開きが生じます。2020年代に入り「10増10減」などの抜本的な区割り改定が行われたものの、2026年現在も人口動態の変化によって格差が再び2倍前後に迫る選挙区が存在し、司法判断を含めた議論が継続しています。