ジャック・バウアーのものまねで日本中に強烈なインパクトを与えた芸人は、ケイダッシュステージ所属のお笑いコンビ「どきどきキャンプ」の岸学(きし まなぶ)です。相方の佐藤満春とともに2001年に結成されたコンビで、もともとは正統派のシチュエーションコントに定評がありました。
転機となったのは、フジテレビ系『爆笑レッドカーペット』や『とんねるずのみなさんのおかげでした』内の人気コーナー「博士と助手〜細かすぎて伝わらないモノマネ選手権〜」への出演でした。岸学が演じたのは、CTU(テロ対策ユニット)ロサンゼルス支局の捜査官ジャック・バウアー。黒のインナーにタクティカルベスト、レッグホルスターを身にまとい、モデルガンを構えてステージを縦横無尽に疾走する姿は、視聴者に鮮烈なインパクトを残しました。
ネタの基本構造は、「極限状態の緊迫感」と「日常の些細なシチュエーション」のギャップにあります。スーパーのレジやファミレス、日常の些細なトラブルに対し、まるで国家壊滅の危機が迫っているかのような超シリアスなトーンで突入し、周囲を混乱に陥れる構成は、当時のショートネタブームの中で群を抜く完成度を誇っていました。