「胃がムカムカする」という訴えの背景には、大きく分けて3つの生体反応が存在します。自己判断で適当な胃薬を飲む前に、自らの不快感がどのルートから発生しているかを把握することが改善への最短ルートです。
第1に挙げられるのが「胃酸の過剰分泌と逆流」です。空腹時に胃がキリキリ痛む、あるいは横になった際に酸っぱい液体が喉元まで上がってくる感覚を伴う場合、胃粘膜を保護する粘液と攻撃因子である胃酸のバランスが崩れています。食生活の欧米化やデスクワークによる前傾姿勢の増加に伴い、20代〜40代の現役世代でも逆流性食道炎に近い症状を訴える層が急増しています。
第2の原因は「胃の運動機能低下と消化不良」です。油っこい食事を摂った翌朝に胃が重い、みぞおちが張って吐き気がするといった症状は、胃の蠕動(ぜんどう)運動が鈍り、食べたものが十二指腸へとスムーズに送り出されていないサインです。加齢による消化酵素の分泌低下だけでなく、就寝直前の飲食習慣が拍車をかけます。
第3が「自律神経の乱れによるストレス性胃炎」です。胃腸は「第2の脳」とも呼ばれるほど神経系と密接に連動しています。慢性的な疲労やプレッシャーに晒されると、交感神経が優位になり胃粘膜の血流が激減。胃痙攣のような差し込む痛みや、原因不明の慢性的なムカムカを引き起こします。