服薬とは、文字通り「患者自身が薬を飲む(服用する)行為」そのものを指します。患者側の行動に焦点を当てた言葉であり、日常的な治療行動の根幹をなす概念です。
混同されやすい言葉に「投薬」があります。服薬と投薬の違いは、主語が「患者」か「医療従事者」かという点です。投薬は、医師や薬剤師が患者に対して薬を処方・調剤し、薬を授ける医療行為を指します。つまり、「医師が患者に投薬し、患者がその指示に従って服薬する」という関係性が成り立ちます。
一方の「内服」は、薬の使用経路(投与ルート)を表す区分です。外用薬(湿布や塗り薬)や注射薬と区別して、口から飲み込んで消化管から吸収させる薬を内服薬と呼びます。服薬は「薬を用いる行為全般(内服薬を飲むこと、吸入薬を吸うことなどを含む場合もある)」を幅広く指すのに対し、内服は「口から体内へ入れる形態」そのものに焦点を当てた表現です。