ネット上で長年話題を集めてきたのが、この邸宅にまつわる「地下要塞説」です。「地下に巨大なサーバールームや核シェルターがある」「地下トンネルが張り巡らされている」といった都市伝説めいた噂が絶えませんでしたが、実際の構造はどうなっているのでしょうか。
建築確認表示板に記載されていた建物の構造は「地上1階・地下3階」。一見すると地中深くに潜る要塞のように見えますが、これには軽井沢特有の厳しい建築ルールと地形的な要因が深く関係しています。
軽井沢町では景観を守るため、「建物の高さ制限(最高10メートル以下)」「2階建てまで」という厳格な自然保護対策要綱が定められています。傾斜地に建物を建てる場合、斜面に沿って建物を段々状に配置する「スキップフロア工法」を採用すると、傾斜の下側が建築基準法上「地下扱い」になります。
つまり、山肌の傾斜を巧みに活かして視界を遮らず、法規制をクリアしながら床面積を確保した結果が「地下3階」という表記になったのが真相です。もちろん、世界トップクラスの要人利用を想定した高度な自家発電設備や強固なプライベートルームは備えられているものの、オカルト的な地下基地というわけではありません。