野村さんのプライベートを語るうえで欠かせないのが、生涯の伴侶であった演出家・映画監督の夫・増見利夫氏の存在です。大映の助監督や舞台演出を手掛けた増見氏とは1956年に結婚。演劇の世界に生きる同志として互いを深く尊敬し合い、おしどり夫婦として知られていました。しかし、2001年に増見氏が肺がんにより逝去。野村さんは深い喪失感に見舞われながらも、気丈に女優業を継続しました。
野村昭子の子供・家族構成について調べると、二人の間に実子はいませんでした。そのため、夫の死後は一人暮らしを続けることになりましたが、彼女の寂しさを埋めていたのが歴代の愛犬たちでした。愛犬家としてテレビ番組にも度々登場し、チワワやトイプードルなどの小型犬を我が子のように溺愛していました。
彼女の訃報が流れた直後、ファンの間では「自宅と愛犬の行方はどうなったのか」という心配の声が上がりました。しかし、実際には最期を共にしたペットはいませんでした。晩年に飼っていた最後の愛犬を見送った際、当時90歳を超えていた野村さんは「自分の年齢を考えれば、新しく犬を迎えても先に自分が逝ってしまう。犬に悲しい思いをさせたくない」と語り、あえて次の犬を飼わない選択をしていました。動物を愛するがゆえの徹底した自己規律と責任感の強さが、ここにも如実に表れています。