福岡県北東部に位置する行橋市。北九州市と大分県を結ぶこの街の一角に、2009年、一軒の小さなラーメン店が産声を上げました。それが「黒豚とんこつ 金田家 行橋本店」です。創業者の金田和浩氏は、プロの競輪選手として活躍した経歴を持つ異色の職人。現役時代の大怪我による挫折を乗り越え、第二の人生として選んだのがラーメンの道でした。
当時のインタビュー取材や本人の述懐によると、金田氏は既存の有名ラーメン店での長期修行ではなく、徹底した独学と試行錯誤によって独自の製法を切り拓いたと語られています。「毎日食べても胃もたれせず、最後の一滴まで飲み干せる極上の豚骨スープを作りたい」という執念のもと、厳選された九州産黒豚の頭骨とゲンコツを惜しみなく使用。極めて強固な火力で骨が砕けるまで炊き込み、骨の髄から抽出されるコラーゲンと脂質を極限まで微細化する手法に辿り着きました。
開業当初は知る人ぞ知る存在だったものの、その圧倒的な完成度の高さは瞬く間に口コミで拡散。福岡 豚骨ラーメン 有名店がひしめく激戦区・九州において、瞬く間に「行橋に怪物のごとき新星が現れた」と全国のラーメン通に知れ渡ることとなったのです。