1970年代から1980年代前半にかけて、ダスティは薬物やアルコールの依存、私生活の混乱から長きにわたる低迷期を経験します。音楽シーンの表舞台から遠ざかっていた彼女を劇的に呼び戻したのは、エレクトロ・ポップ・デュオのペット・ショップ・ボーイズ(Pet Shop Boys)でした。
熱狂的なダスティの信奉者であったニール・テナントとクリス・ロウの熱烈なラブコールを受け、1987年にコラボレーション曲『What Have I Done to Deserve This?(とどかぬ想い)』をリリース。この楽曲が全英2位・全米2位の特大ヒットを記録し、彼女は奇跡のカムバックを果たします。シンセポップの無機質なビートに乗るダスティの円熟味あふれる歌声は、新たな時代のリスナーに衝撃を与えました。
さらに1994年、クエンティン・タランティーノ監督の映画『パルプ・フィクション』において、ジョン・トラボルタ演じるビンセントがミア(ユマ・サーマン)の自宅を訪れる印象的なシーンで『プリーチャー・マン』が使用されました。映画の世界的大ヒットとともにサントラ盤も爆発的に売れ、MTV世代やオルタナティブ・ロックを好む若い音楽ファンへその名が決定的に再刻印されたのです。