昭和40年代からからあげ専門店がひしめき合い、「からあげの聖地」として全国に名を轟かせる大分県中津市。この激戦区で創業し、半世紀近くにわたり味を磨き続けてきたのが「中津からあげ もり山」です。同店を語る上で外せない最大の金字塔が、一般社団法人日本唐揚協会が主催する「からあげグランプリ」における圧倒的な戦績です。
第1回グランプリの西日本しょうゆダレ部門(当時)での最高金賞受賞を皮切りに、塩ダレ部門での連覇、さらには「グランドチャンピオン」の獲得と「殿堂入り」を果たしました。全国に数千店舗が存在するからあげ業界において、審査員や一般投票からこれほど長期間にわたって圧倒的な支持を集め続ける例は極めて稀です。
もり山のからあげが特別な存在であり続ける理由は、単なる知名度やブランド力だけではありません。「作り置きを一切せず、注文を受けてから揚げる」という現場主義と、九州産の新鮮な鶏肉のみに限定する原材料への頑ななこだわりが、全国規模に展開した現在でも忠実に守られている点にあります。大分県中津市三光の本店(万田総本店)には、地元住民が晩のおかずとしてキロ単位で購入していく姿が日常的に見られ、地域に根づいた本物の食文化としての重みが味の説得力を支えています。