駐車場を設計・検討するうえで、すべての基本指標となるのが国土交通省の「駐車場設計・施工指針」です。同指針では、安全かつ円滑な駐車を行うための駐車マス(1台分)の標準寸法を以下のように定めています。
公的指針における駐車場 標準寸法は、軽自動車で「幅2.0m×長さ3.6m」、小型乗用車で「幅2.3m×長さ5.0m」、普通乗用車で「幅2.5m×長さ5.0m」と規定されています。道路や商業施設のレイアウトは基本的にこの基準に沿って整備されてきました。しかし、ここに大きな落とし穴が存在します。
この国交省基準は昭和から平成初期の車両サイズ感覚をベースに策定された側面が強く、現在のワイド化・トール化した乗用車事情と乖離が生じている点です。例えば、全幅1,850mmを超えるミドル〜ラージクラスの車両を「幅2.5m」の枠に駐車した場合、左右に残される空間は合計でわずか65cm(片側32.5cm)しかありません。一般的な大人が無理なく体を滑り込ませるためには最低でも約40〜50cmの隙間が必要となるため、標準寸法の枠内では「ドアをぶつけずに乗り降りすることすら困難」という事態に陥ります。
さらに、コインパーキングや共用スペースにおける駐車場 白線 幅 基準にも注意を払わなければなりません。白線の幅自体は通常10cm〜15cmで引かれますが、駐車マスの有効幅が「白線の中心から中心(芯々寸法)」で測定されている場合、実際の有効内寸は白線1本分狭くなります。図面上の数字だけを見て安心していると、現場で致命的な寸法の狭さを痛感することになります。