SNSや動画投稿サイトでは「誰でも1発で大成功」と紹介される工作レシピですが、実際の現場からは異なる声も聞こえてきます。都内の認可保育所で10年以上のキャリアを持つ現役保育士へのヒアリングでは、次のようなリアルな課題が浮き彫りになりました。
「保育園の製作活動で紙コップを導入する際、最も多いトラブルは『紙コップのフチが潰れてしまうこと』と『切り込みから紙が裂けてしまうこと』です。安価な極薄紙コップの場合、子どもが輪ゴムを強く引っ張った瞬間にコップの縁が歪み、ロケットが発射台に挟まって飛ばなくなってしまいます。切り込みを入れる位置に事前にセロハンテープを1枚貼って補強するだけで、耐久性は格段に上がります」
また、家庭内での実践例をSNSや育児コミュニティで調査すると、保護者側の「焦り」が子どもの意欲を削いでいるケースが散見されます。「飛ばない」「まっすぐ進まない」といったトラブルに直面した際、保護者がすぐに奪い取って直してしまうと、子どもは一気に興味を失ってしまいます。逆に、「なぜ曲がって飛んだのかな?」「羽の向きを見てみようか」と問いかけを添える家庭では、1つの工作から何時間も派生した遊びへと発展している傾向が確認できました。