エレクトリック・ライト・オーケストラが1977年にリリースした名盤『アウト・オブ・ザ・ブルー(Out of the Blue)』。そのLP盤のC面をまるごと費やした大作組曲『雨の日のための協奏曲(Concerto for a Rainy Day)』の掉尾を飾る楽曲こそが、この『ミスター・ブルー・スカイ』です。
作者であるジェフ・リンは、自著やドキュメンタリー特番のインタビューで楽曲誕生の瞬間について生々しい証言を残しています。スイス・アルプスのシャレーに機材を持ち込み、アルバム制作のための曲作りに励んでいたものの、2週間近くも陰鬱な雨と霧が続き、まったくインスピレーションが湧かなかったといいます。ところがある朝、カーテンを開けると霧が晴れ渡り、息をのむほど美しい青空が広がっていました。その劇的なコントラストに歓喜したリンが一気に書き上げたのが本作でした。冒頭の暗雲を吹き飛ばすような高揚感は、まさにその現場での心理的カタルシスが音符に変換されたものといえます。
2017年の映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』での起用を契機に、楽曲の再生回数は全世界で数十億回規模へ跳ね上がり、ジェフ・リンのフェアウェルツアーが話題を呼んだ2020年代半ば以降も、エヴァーグリーンなポップ・アンセムとして定着しています。