毎年3月になると、インフルエンサーの投稿や春物ファッション誌に刺激され、薄手のトレンチコートやシアー素材のブラウス、素足にミニスカートという出で立ちでエントランスをくぐるゲストが後を絶ちません。しかし、この選択こそが3月のディズニー服装で失敗する人が続出する最大の罠です。
気象庁の過去観測データおよび舞浜エリアの局地風動向を精査すると、3月の千葉県浦安市沿岸部は、最高気温が18℃近くまで跳ね上がる日がある一方、日没とともに気温は7℃前後まで急降下します。ここに拍車をかけるのが、東京湾から遮るものなく吹き荒れる強烈な海風です。一般に風速が1m/s増すごとに体感温度は約1℃低下すると言われており、海沿いに位置する東京ディズニーランドや東京ディズニーシーでは、夜間に秒速5〜8mの冷風が吹き荒れることも珍しくありません。つまり、気温計が7℃を指していても、肌で感じる寒さは実質0℃〜2℃前後の極寒地獄へと変貌します。
日中のぽかぽか陽気に騙され、軽装で夜を迎えたゲストは、ナイトパレードや花火の待機列、ハーバー沿いのベンチで猛烈な底冷えに震え上がることになります。パーク内のショップで急遽ブランケットや高額なパーカーを買い足そうとしても、混雑期には防寒グッズが軒並み品切れを起こす事態が恒例化しています。昼間の暖かさと夜間の寒冷化という二面性を理解していないことこそ、現地で挫折を味わう根本原因なのです。