マイカーだけでなく、公共交通機関を利用する人々にも甚大な影響が波及します。徳島バスおよび徳島市営バス(受託路線含む)では、午前中から夕方にかけて大規模な路線バス運休情報が発表されます。
鳴門線、鴨島線、石井循環線、鍛冶屋原線など、コースと並行または交差する主要路線において、「終日運休」「一部便の運休」「大幅なう回運行による停留所の休止」が実施されます。バス停に行ってもバスが来ない、あるいは目的地の手前で打ち切り運行となるケースがあるため、前日までに各運行会社の最新運行ダイヤを確認しておくことが不可欠です。
特に厳重な警戒を要するのが、徳島阿波おどり空港連絡バスの運行です。徳島駅前と空港を結ぶリムジンバスは、国道11号通行規制や吉野川周辺の渋滞に直撃されます。迂回運行を実施するものの、通常約25分の所要時間が50分〜60分以上に延びる恐れがあります。航空機に搭乗予定の旅行者や出張者は、リムジンバスの利用を避けてJR鳴門線(徳島駅〜教会前駅または鳴門駅)+タクシー利用に切り替えるか、規制開始前の早朝便で空港へ先回り着席しておく決断が求められます。
鉄道(JR四国)に関しては、高架および独立した軌道を走行するため、マラソンによる直接のダイヤ乱れはありません。徳島駅を中心に東西南北へ移動する場合、車移動を諦めてJR高徳線・徳島線・牟岐線を活用することが、当日最も計算できる移動手段です。
【プロの結論】都市交通行動学から見る「移動すべき人」と「外出を控えるべき人」の判断基準
地方都市における大規模マラソンの交通麻痺は、単なる「道路の閉鎖」にとどまらず、住民の移動心理と都市構造が引き起こす構造的課題です。徳島市は公共交通機関の分担率が低く、自家用車への依存度が極めて高い地域です。そこに「吉野川という天然の障壁」と「南北を結ぶボトルネック橋梁」という地理的条件が重なることで、わずか数箇所の通行止めが都市機能全体の麻痺へと直結します。
「少し待てば動くだろう」「裏道を使えば抜けられるはずだ」というドライバーの楽観的な認知バイアスこそが、二次渋滞・三次渋滞を生み出す最大の要因です。交通行動学の観点から、当日の行動基準を明確に線引きします。
【当日の外出・移動をおすすめできる人】
- JR線を移動の基幹に据え、駅から徒歩またはシェアサイクルで移動できる人
- 高速道路(徳島道・徳島南部道)を活用し、市街地を完全に飛び越えて移動する計画を立てている人
- 沿道でのランナー応援が主目的であり、通過時刻に合わせて時間に十分な余裕を持って待機できる人
【車での外出を強く見合わせるべき・慎重になるべき人】
- 市街地を横断して吉野川を南北に渡る予定があり、かつ到着時間が厳密に決まっている人(冠婚葬祭、航空機利用、予約制イベントなど)
- 抜け道や住宅街の生活道路を利用して市街地を抜けようと考えている土地勘の浅いドライバー
- 不要不急の大型買い物や県外からの日帰りドライブで、徳島環状道路周辺を目的地にしている人