Q1:卵巣嚢腫のお腹のふくらみは、自力でへこませることはできますか?
A1:不可能です。卵巣嚢腫は脂肪細胞ではなく、腫瘍組織の中に分泌液、血液、皮脂などが溜まった器質的病変です。腹筋運動や食事制限、マッサージを行っても小さくなることはなく、かえって過度な腹圧をかけることで嚢腫破裂や茎捻転を誘発する恐れがあるため極めて危険です。
Q2:卵巣嚢腫は何センチから手術適応になりますか?
A2:一般的には直径5〜6cm以上を手術検討の基準とする施設が多いです。5cmを超えると物理的に茎捻転を起こしやすくなるためです。ただし、5cm未満であってもチョコレート嚢胞のように将来的な悪性化(卵巣がん)リスクがある場合や、痛みの症状が強い場合は早期の手術や薬物治療が選択されます。
Q3:下腹部が出ているだけでなく、便秘や腰痛もあります。卵巣嚢腫と関係ありますか?
A3:大いに関係があります。骨盤内は限られたスペースしかないため、卵巣がグレープフルーツ大などに腫大すると、後方にある直腸を押しつぶして物理的な便秘を引き起こし、仙骨周辺の神経を圧迫して慢性的な重い腰痛を招きます。「消化器内科や整体に通っても治らなかった腰痛・便秘が、婦人科で嚢腫を摘出したら即座に解消した」というケースは頻繁に見られます。
Q4:悪性(卵巣がん)である可能性はどのように見分けるのですか?
A4:超音波検査、造影MRI、そして血液中の腫瘍マーカー(CA125、CA19-9など)を組み合わせて総合的に診断します。超音波画像において、袋の中が均一な液体だけでなく「充実性部分(硬い組織の塊)」や「不規則な隔壁」が見られる場合、または腹水が広範囲に溜まっている場合は、良性の嚢腫ではなく境界悪性腫瘍や悪性腫瘍(がん)を疑って迅速な精密検査が行われます。