裁判が始まっても、渋谷受刑者は一貫して「身に覚えがない」「DNA鑑定などの証拠は警察による捏造だ」と主張し、法廷で黙秘や不規則発言を繰り返しました。
これに対し、最愛の娘を奪われた父親のレェ・アイン・ハオさんは、極刑を求めて日本とベトナムを行き来し、街頭に立ち続けました。リンちゃんの父親による署名活動は国境を越えて広がり、最終的に100万人以上の署名が集まって裁判所に提出されました。
しかし、裁判所の判断は遺族の願いとは異なる結論に至ります。
- 一審(千葉地裁・2018年7月):計画性や残忍性を認めつつも、殺害された被害者が1名であることや、過去の量刑判断基準(いわゆる永山基準)に照らし合わせ、無期懲役判決を言い渡す。
- 二審(東京高裁・2026年3月):検察側・弁護側の双方の控訴を棄却し、一審の無期懲役を支持。
- 最高裁(2026年6月):被告側の上告を棄却する決定を下し、最高裁判決として無期懲役が確定。
極めて計画的で悪質な犯行であったにもかかわらず、「被害者が1人」という前例の壁が立ちはだかり、死刑が適用されることはありませんでした。司法の下した判断に対し、遺族側は強い憤りと失望を表明しました。