メディアやインターネット上で「世界一まずい食べ物」として取り上げられる食品は、大きく分けて「強烈な発酵臭を放つもの」と「化学的な刺激・独特の風味を持つもの」の2系統に分類されます。味覚そのものが破綻しているというよりも、人間の嗅覚や先入観が強烈な拒絶反応を引き起こすケースがほとんどです。
人間は本来、未知の臭気や刺激を「腐敗」または「毒」と感知して身を守る本能を持っています。そのため、幼少期から慣れ親しんでいない他国の伝統的な発酵臭やハーブ、化学成分を口にした瞬間、脳が「危険物」と判断してしまうわけです。現地の人々にとっては至高の美味であっても、他文化圏の人間が口にすれば「世界一まずい」という評価に反転してしまうのが、食の異文化ギャップの恐ろしさでもあります。