ラムネ温泉館の魅力は、卓越した泉質だけにとどまりません。東京大学名誉教授であり、独創的な自然主義建築で世界的に知られる建築家・藤森照信氏が設計を手がけた施設構造そのものが、一つの巨大なアートピースとなっています。
外観を特徴づけているのは、炭化させて耐久性を高めた「焼杉(やきすぎ)」と真っ白な漆喰(しっくい)が交互に並ぶ大胆なストライプ模様です。屋根の頂部には小さな松の木が植えられ、まるでおとぎ話の世界から抜け出してきたような温もりとユーモアを漂わせています。
施設内の看板やオリジナルグッズに描かれている愛らしい猫のキャラクターイラストは、作家・イラストレーターの南伸坊氏によるもの。中庭には現代アートの展示スペースやギャラリー、厳選された工芸品が並ぶミュージアムショップが併設されており、建築・デザイン・文芸が一体となった空間体験が楽しめます。
また、敷地内には長湯名物の「飲泉場」が設置されており、新鮮な炭酸泉を口に含むことができます。胃腸の働きを活発にするとされる微炭酸とミネラルの風味を味わうことも、長湯温泉ならではの醍醐味です。
周辺には、瀧廉太郎の「荒城の月」のモチーフとなった国指定史跡「岡城跡」や、名水百選に選ばれた「竹田湧水群」、さらには同じく炭酸泉を利用した健康増進施設「クアパーク長湯」などがあり、大分県竹田市の観光スポットを巡るドライブコースの拠点としても理想的です。