親世代にとって忘れられないのが、幼少期に胸を熱くした伝説のキャラクターたちです。今改めて振り返ると、子ども向け番組とは思えないほど骨太なバックボーンが設定されていました。
にこにこぷん世代の記憶に深く刻まれている「にこにこ島」。実は、3人のキャラクターには重厚な出自が存在します。リーダー格の「じゃじゃまる」は生き別れの母を思い続ける孤独を抱え、「ぴっころ」は空を飛べないペンギンとしてのコンプレックスと闘い、「ぽろり」は海賊の末裔でありながら心優しい性格に苦悩するという、明確な陰影を持ったキャラクター造形がなされていました。だからこそ、喧嘩を乗り越えて生まれる友情に真の説得力が宿っていたのです。
続くドレミファどーなっつ設定においても、オーストラリア出身のコアラの「みど」や、中国武術を得意とするレッサーパンダの「れっしー」など、異なる文化圏のルーツが自然に組み込まれていました。島の中央にある巨大な「どーなっつツリー」の元で繰り広げられる日常は、異文化コミュニケーションの基礎を子どもたちに伝えていました。
そして2000年代を席巻した『ぐ〜チョコランタン』。主人公「スプー」といえば、はいだしょうこお姉さんが生放送で披露した伝説の絵描き歌事件が今なおネット上で語り草ですが、ぐ〜チョコランタンスプーの現在もまた特別な輝きを放っています。アネモネの花から生まれたスプーは、放送終了後もNHKの記念コンサートやファミリーイベントにたびたび特別ゲストとして招聘され、当時の子どもたち(現在は20代〜30代の親世代)から圧倒的な歓声を集めるタイムレスなアイコンとして君臨しています。
さらにポコポッテイトキャラクターのムテ吉が見せた「デッキブラシを相棒に、どんな逆境でも前を向く姿勢」は、困難な時代を生きる親子に寄り添うメンタルヘルスの先駆的なメッセージとして、今なお高く評価されています。