事務次官を退任した官僚トップの「その後」は、長年国民的な関心と批判の対象となってきました。国家公務員法改正により中央省庁による組織的な再就職あっせんは禁止されたものの、事務次官経験者の持つ政策知識や政官財のパイプは極めて重宝されます。
歴代次官の主な天下り先・進路パターンは以下の通りです。
- 農林水産関連の特殊法人・独立行政法人:農畜産業振興機構(alic)や日本中央競馬会(JRA)の要職など。
- 公益財団法人・業界団体の会長・顧問:大日本水産会、全国森林組合連合会、農業土木関連の財団など。
- 民間企業の顧問・社外取締役:大手食品メーカー、商社、メガバンク、大手損害保険会社の顧問ポスト。
- 学術機関・政策シンクタンク:大学教授や客員教授、政策研究機関の顧問として後進の育成や提言活動に従事。
退職後も各種審議会の座長や業界団体のトップを務めることで、農政に対する一定の影響力を保持し続けるケースが少なくありません。かつてのような露骨な高額報酬ポストの渡り鳥は是正されつつあるものの、農政ネットワークの中心に元次官たちが位置し続けている実態は依然として存在します。