本誌の独占取材に対し、ある大手IT企業の元配信マーケティング担当者は匿名を条件に口を開いた。「表向きは1人の女子高校生が趣味で撮影している日常動画のように見えますが、その背後には世界規模の配信プラットフォームによる壮大な実験が存在します」。彼女たちが発信するクリップ1本1本には、視線トラッキングや滞在時間を最大化するための心理学的アプローチが徹底的に計算し尽くされているという。
視聴者が「奇跡的な偶然」と感じているシーンの多くが、あらかじめ絵コンテに落とし込まれたシチュエーションであるという指摘もある。個人クリエイターの手による素朴な動画に見せかける「ステルス型プロデュース」の手法こそが、従来の広告感を嫌う若い世代の心を掴んで離さない最大の仕掛けだったのだ。