エプリー法の正しいやり方と悪化する理由|左右の見分け方と安全手順

エプリー法の正しいやり方と悪化する理由|左右の見分け方と安全手順

エプリー法の正しいやり方と悪化する理由|左右の見分け方と安全手順の実践ガイドについてポイントを解説します。初心者でも安心のガイドをチェックしてください。

医師の確定診断を受け、自宅療養での実践を指示された方のために、標準手順を詳細に解説します。事前にイラストや動画の動きの要点を脳内でトレースし、絶対に反動や勢いをつけず、「各姿勢で沈静化を30〜60秒待つ」という鉄則を遵守してください。

ステップ0:右耳・左耳の罹患側を見分ける事前判定(病側の同定)

ベッドに腰掛けた状態から、まず顔を斜め右(45度)に向けたまま一気に仰向けに倒れます。その状態で視界が回転し始めるか、数秒〜10秒ほど遅れて激しいめまいが起きるかを確認します。少し休んだ後、今度は顔を斜め左(45度)に向けて同様に倒れます。「明らかにめまいが強く出た側の耳」が耳石の入り込んだ患側です。もし左右どちらを向いても全く同じ強さでめまいが出たり、水平方向に激しく視界が流れたりする場合は後半規管型ではない可能性が高いため、以降の手順は中止してください。

ステップ1:長座位から患側45度への回旋

平らなベッドの上に脚を伸ばして真っ直ぐ座ります(長座位)。倒れ込んだ際に頭がベッドの端から少し出る位置を意識しましょう。患側が「右耳」と判明している場合は、首を右斜め45度に向けます。

ステップ2:首を45度右に向けたまま素早く仰向けに倒れる

顔の角度(右45度)を崩さないまま、背中をベッドに倒します。この時、枕やマットレスの端を利用して、頭部を水平線より20〜30度下がる形(軽度後屈位)に保ちます。倒れた直後に強い回転性めまいが生じますが、驚いて体を起こしてはいけません。重力で耳石が半規管の底部へと移動するのを待つため、めまいが消失してから最低でも30〜60秒間完全に静止します。

ステップ3:頭部を反対側(健側)へ90度ゆっくり回旋させる

仰向けの姿勢を崩さず、頭だけを右45度の位置から中心を通り越し、左45度の位置まで合計90度回旋させます。鼻先は左斜め上を向いた状態になります。ここでも耳石が次のカーブを移動するため、30〜60秒間静止します。

ステップ4:体ごと横向きになり、顔を床(斜め下45度)に向ける

頭の回旋に追従するように、上半身および骨盤も左側を下にして横向き(側臥位)になります。同時に、顎を引いて鼻先がベッドのシーツ面(斜め45度下向き)を向くように深く頭部角を調整します。これにより耳石は卵形嚢の出口直前まで転がり落ちます。この姿勢のまま、再び30〜60秒間じっと静止します。

ステップ5:顎を胸に引いたままゆっくりと身体を起こす

左向きのまま両足をゆっくりベッドから降ろ下ろし、手でマットレスを押し返しながら上体を起こして座った姿勢(端座位)に戻ります。起き上がった際、頭を急激に上げず、顎を軽く引いて30度ほどうつむいた状態を保ち、深呼吸をして30秒間安静を保ちます。これで耳石は卵形嚢の中に沈下完了します。

山下 哲也
著者

山下 哲也

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。