寄付の公表を巡っては、お金の流れと税制度というリアルな側面も大きく関係している。個人で寄付を行う場合、確定申告時に「義援金控除制度」を利用することで所得税や住民税の税額控除を受けることができる。だが、大手プロダクションに所属するタレントの場合、資金の流れはより複雑だ。
例えば、吉本興業のような大型事務所では、所属タレント個々の名義ではなく、事務所全体やグループ企業として取りまとめた形で被災地へ義援金を贈るケースもある。また、タレント個人が立ち上げたプライベートカンパニー経由で支援を実施することもあり、この場合、個人の名前が表に出ることはない。つまり、個人名での公表がない裏には、法人の節税スキームや事務所の会計上の都合が絡んでいることも多いのだ。