人間行動のパターンを紐解く行動心理学の分野では、視線がもたらす対人刺激とストレスホルモンの関係について研究が進んでいる。アメリカ心理学会(APA)が発表した最新データによれば、見知らぬ他者からの視線を長時間浴びたと認識した被験者は、心拍数の上昇とともにコルチゾール値が一時的に急増することが実証された。
日本臨床心理士会に所属する専門家らも、都市部での生活様式と視線ストレスの相関関係に着目している。高密度な都市環境では、情報過多によって脳の扁桃体が常に過敏な状態に置かれる。その結果、他者の視線に対する警戒アラームが誤作動しやすくなり、自意識過剰や対人不安を引き起こすトリガーとなってしまうのだ。