ジョン・コルトレーン『ブルー・トレイン』不朽の名盤たる理由と録音秘話

ジョン・コルトレーン『ブルー・トレイン』不朽の名盤たる理由と録音秘話

ジョン・コルトレーン『ブルー・トレイン』不朽の名盤たる理由と録音秘話の見逃せないポイントを一挙に解説しました。

『ブルー・トレイン』の圧倒的なダイナミズムを支えているのが、コルトレーン自らが選定した豪華絢爛な参加メンバーです。フロントラインには、コルトレーンのテナーサックスに加え、当時わずか19歳にしてすでに天才トランペッターの名を馳せていたリー・モーガン、そして当時22歳の気鋭トロンボーン奏者カーティス・フラーが抜擢されました。

このテナー、トランペット、トロンボーンによる3管編成(セクステット)は、ビッグバンドに匹敵する分厚いハーモニーと、コンボならではの機動力を両立させています。鋭く突き刺さるようなリー・モーガンのブラスサウンドと、カーティス・フラーのふくよかで温かみのあるトーンが、コルトレーンの求道的なテナーの咆哮と見事に調和しています。

リズムセクションの顔ぶれも完璧というほかありません。ピアノには端正でブルージーなタッチを聴かせるケニー・ドリュー、ベースには強靭なビートと歌心溢れるアルコ(弓弾き)ソロをこなすポール・チェンバース、ドラムスには変幻自在のスティックワークでバンドを鼓舞するフィリー・ジョー・ジョーンズが集結しました。ベースとドラムスは当時の「マイルス・デイヴィス・クインテット」の屋台骨であり、コルトレーンとは阿吽の呼吸で極上のグルーヴを生み出しています。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。