『ブルー・トレイン』の圧倒的なダイナミズムを支えているのが、コルトレーン自らが選定した豪華絢爛な参加メンバーです。フロントラインには、コルトレーンのテナーサックスに加え、当時わずか19歳にしてすでに天才トランペッターの名を馳せていたリー・モーガン、そして当時22歳の気鋭トロンボーン奏者カーティス・フラーが抜擢されました。
このテナー、トランペット、トロンボーンによる3管編成(セクステット)は、ビッグバンドに匹敵する分厚いハーモニーと、コンボならではの機動力を両立させています。鋭く突き刺さるようなリー・モーガンのブラスサウンドと、カーティス・フラーのふくよかで温かみのあるトーンが、コルトレーンの求道的なテナーの咆哮と見事に調和しています。
リズムセクションの顔ぶれも完璧というほかありません。ピアノには端正でブルージーなタッチを聴かせるケニー・ドリュー、ベースには強靭なビートと歌心溢れるアルコ(弓弾き)ソロをこなすポール・チェンバース、ドラムスには変幻自在のスティックワークでバンドを鼓舞するフィリー・ジョー・ジョーンズが集結しました。ベースとドラムスは当時の「マイルス・デイヴィス・クインテット」の屋台骨であり、コルトレーンとは阿吽の呼吸で極上のグルーヴを生み出しています。