「酒気帯び運転で事故を起こした場合、保険は一切使えない」という噂は、事故の被害者側か加害者側かによって180度回答が変わる。2026年現在の最新の約款においても、保険会社が掲げる基本的な大原則は揺らいでいない。
最大の発想の根底にあるのは「被害者の無過失救済」だ。酒を飲んだ悪質なドライバーが起こした事故であっても、何の罪もない被害者が治療費や修繕費を受け取れず路頭に迷う事態は避けなければならない。そのため、被害者に対する損害賠償義務に関する項目に限っては、保険が適用される仕組みになっている。
一方で、加害者自身の怪我や車両の損傷に対する手厚い保障を期待するのは甘い。酒気帯び状態での運転は重大な過失、あるいは違法行為そのものであるため、加害者本人の利益となる給付は一切遮断される構造が組み込まれている。