苗の植え付け直後から初期段階にかけて行う仕立て作業こそが、後の爆発的な着果数を決定づける最大の分岐点です。ここで多くの初心者が躊躇してしまうのが「一番花(最初に咲く花)の摘花」ですが、植物生理の観点から見れば必須のプロセスです。
株がまだ小さいうちに最初の花を結実させてしまうと、初期の貴重な光合成産物が生殖成長(実を太らせること)に優先的に分配され、根や茎葉を広げる栄養成長が著しく停滞します。最初に咲いた一番花(および一番果)は思い切って摘み取り、株全体の骨格を強固に育てることにエネルギーを集中させてください。
続いて重要なのが「わき芽かき」と「3本仕立て」です。一番花が咲いた位置のすぐ下から勢いよく伸びる元気なわき芽を2本残し、主枝と合わせた合計3本の太い枝を主軸として育てます。それより下部(株元付近)から生えてくる細いわき芽は、風通しと採光性を確保するため、小さいうちにすべて指先で摘み取ります。
枝が伸びてくると実の重みや強風で枝が裂けやすくなるため、支柱立てを確実に行います。植え付け直後は苗の横に長さ60〜90cmの仮支柱を立て、主枝が伸びてきたら120〜150cmの支柱を3本交差させて固定する「あんどん仕立て」または3本の主枝それぞれに沿わせる「3本仕立て用支柱」へと移行します。茎を支柱に結束する際は、茎の肥大成長を妨げないよう、麻ひもなどで「8の字結び」にして適度なゆとりを持たせることが肝要です。