業務が滞る人物を観察すると、単なる作業スピードの問題ではなく、思考プロセスの初期段階に歪みが生じているケースが目立ちます。多くの現場取材で浮かび上がった仕事ができない人の共通点は、業務の「目的」と「全体像」を把握しないまま、手元の作業に反射的に飛びついてしまう点です。
特に顕著なのが指示待ち人間の特徴として挙げられる受動的な姿勢です。業務を「自分ごと」として捉えられず、指示された枠組みの意図を汲み取らないため、状況の変化に応じた柔軟な対応ができません。その結果、想定外の事態が起きると作業が完全にストップし、トラブルを拡大させます。
さらに深刻なのが報連相ができない人の心理です。「怒られたくない」「仕事ができないと思われたくない」という強い自己防衛バイアスが働き、進捗の遅れや小さな違和感をギリギリまで隠蔽してしまいます。現場の管理職からは「トラブルが起きたこと自体よりも、発覚が納期直前まで遅れることが最大の損失」という悲痛な声が上がっています。