作者の野森えりが自身のX(旧Twitter)アカウントで本作を公開し始めた当初、これほどの反響を呼ぶとは誰も予想していなかった。タイムラインを流れるシンプルなコマ割りの中に、息をのむような情景描写と繊細な感情線が落とし込まれていたのだ。
その熱狂はすぐさま拡散され、KADOKAWAが運営するComicWalkerでの本格的な連載へと結実する。格闘ゲームという一見マニアックな題材を軸に据えながらも、王道の青春ラブコメとしての完成度が極めて高かったことが、幅広い層の共感を呼んだ要因と言える。
本作のヒットは漫画業界にとっても鮮烈な出来事だった。従来の出版ルートに縛られない自由な作品発表の形が、新たな名作を生み出す原動力になることを証明してみせた。