日本語で「グラマーな女性」と言うと、豊かなバストやくびれたウエストを持つスタイル抜群の女性を連想します。しかし、英語の「glamour(グラマー)」が持つ本来の意味は「魅惑」「華やかさ」「人を惹きつける魅力」であり、本来は体型そのものを直接指す単語ではありませんでした。
さらに興味深いのは、語源を遡ると英語の「grammar(文法)」と全く同一の語源に行き着く点です。中世ヨーロッパにおいて、ラテン語の文法や学問(grammar)を修めた知識人は、一般庶民から見れば「不可思議な魔術や呪文を操る人々」と同一視されていました。これが18世紀のスコットランド英語で変化し、「魔法の呪文」「人を幻惑する力」を意味する言葉として「glamour」が誕生したのです。
その後、20世紀初頭にハリウッド黄金期の映画産業を通じて「華麗で魅惑的な美しさ」を指す表現へと昇華し、形容詞の「glamorous(グラマラス)」と共に世界中へ広まりました。日本には昭和期に輸入されましたが、マリリン・モンローをはじめとする豊満なハリウッド女優のイメージと直結した結果、「グラマー=ボンキュッボンの肉体美」という独自のニュアンスで定着したという歴史的経緯があります。