英語の「obsession」は、ラテン語で「包囲する」「居座る」を意味する「obsidere」を語源としています。外部から見えない力によって精神が包囲され、特定の思考に完全に乗っ取られてしまう状態を指す言葉です。デジタル大辞泉などの主要辞書でも「魔物や恐怖観念などに取り憑かれていること」「妄想、固定観念、強迫観念」と定義されており、本人の意思とは無関係に脳裏にこびりつく強烈な思考の負荷を表します。
英語圏の日常会話におけるオブセッションの英語例文としては、以下のような表現が一般的です。
「He has an unhealthy obsession with social media metrics.(彼はSNSの数値に対して不健全な執着を抱いている)」
「Her obsession with quality led to the brand's breakthrough.(彼女の品質に対する並外れたこだわりが、ブランドの躍進をもたらした)」
このように、英語圏でも対象を破滅に追い込む「病的な執着」と、卓越した成果を生み出す「狂気じみた情熱」という二面性を持って使い分けられています。日本語のカタカナ語として定着する過程で、ファッション業界やアートシーンでは「美への激しい探求」、ビジネス領域では「妥協なき顧客志向」という文脈で肯定的に受容される幅が広がりました。