Q1:浄土真宗では迎え火や送り火、精霊棚の飾り付けをしないと聞きましたが本当ですか?
A1:事実です。浄土真宗の教義では、亡くなった人は阿弥陀如来の導きによって即座に極楽浄土へ往生し成仏している(往生即成仏)と考えます。そのため、霊が冥界と現世を行き来するという概念がなく、霊を迎えたり送ったりするための「迎え火・送り火」や「精霊馬(キュウリ・ナス)」を飾りません。浄土真宗におけるお盆(歓喜会=かんぎえ)は、先祖の霊を迎えるためではなく、「阿弥陀如来への感謝を捧げ、仏法を聴聞する機縁」として仏壇を美しく整えて法要を営みます。
Q2:初盆(新盆)とお盆は何が違い、何を準備すればよいですか?
A2:初盆(にいぼん/はつぼん)とは、故人の四十九日の忌明け後に初めて迎えるお盆を指します。故人の霊が初めて我が家に里帰りする特別な機会とされるため、親族を招いて寺院で法要を営むなど、通常のお盆よりも手厚く供養します。準備としては、通常の精霊棚に加えて、清浄な霊を迎えるための「白紋天(白無地の提灯)」を1基用意します。また、僧侶へのお布施も通常の棚経(5,000円〜1万円)より手厚く、3万〜5万円程度を包むのが通例です。
Q3:なぜお盆の時期が東京(7月)と全国(8月)で異なっているのですか?
A3:明治6年(1873年)に政府が太陽暦(新暦)を採用した際、旧暦7月15日をそのまま新暦7月15日にスライドさせた地域と、季節感を合わせるために1ヶ月遅らせた地域に分かれたためです。当時、農業が主産業だった地方では、新暦7月中旬は田植えや農作業が最も忙しい「農繁期」に重なり、とても法要を行える状況ではありませんでした。そのため、農作業が一段落する新暦8月15日に行う「月遅れ盆」が全国の大半で定着しました。一方、農業従事者が少なく改暦の影響を直に受けた東京や横浜の都市部では、新暦7月のお盆がそのまま残ったという歴史的経緯があります。
Q4:精霊馬(キュウリとナス)は、お盆が終わったらどのように処分すべきですか?
A4:かつては川や海に流す「精霊流し」が行われていましたが、現代では環境保護や衛生管理の観点から禁止されています。供養を終えた精霊馬は、感謝を込めて半紙や白い紙に包み、粗塩をひと振りして清めた上で、一般ゴミ(可燃ゴミ)として処分するのが現代の一般的な作法です。食べることは避けるのが通例です(先祖の乗り物として使い切ったものとされるため)。また、庭がある家庭であれば、土に深く埋めて自然に還す方法も推奨されます。