外食産業の中でも、粉ものは極めて利益率が高い業態として知られてきました。しかし、「タコショック」と呼ばれる国際的なマダコ価格の高騰や包装資材の値上げが続く現在、その内情はどのように変化しているのでしょうか。現場で実際に動いているリアルな数値を紐解くと、たこ焼き屋が儲かる理由と構造的な課題が鮮明に浮かび上がってきます。
一般的な1舟(6個〜8個入り)の販売価格を600円〜700円と設定した場合、たこ焼きの原価率と利益率の目安は下表の通りです。タコ自体の仕入れ値が全体の食材原価の50%以上を占めるケースが珍しくなく、原価コントロールの難易度は以前より格段に上がっています。
気になるたこ焼き屋の年収と裏側についてですが、オーナー兼店長として1店舗を軌道に乗せた場合、個人事業主で年収500万〜800万円が現実的な中央値です。繁盛店で複数店舗を展開したり、ドリンク併売比率を高めて粗利を稼いだりするオーナーであれば、年収1,000万円を突破する例も実在します。
一方、成功者の華やかな数字の裏には、重労働という代償があります。仕込みから片付けまで1日12時間以上立ちっぱなしで熱気と戦い続ける肉体的な過酷さがあり、決して「楽をして稼げる打ち出の小槌」ではありません。