高松市屋島西町 新鮮市場きむらの売り場に足を踏み入れると、まず驚かされるのが値札の数字です。一般的な食品スーパーと比較して2割から3割ほど安価に設定された商品が並び、特売日には半額近い水準で生鮮食品が放出されることも珍しくありません。この圧倒的なコストパフォーマンスの根底には、同社が培ってきた独自の仕入れ構造が存在します。
最大の要因は、中間マージンを徹底的に排除した市場買参権による直接仕入れです。新鮮市場きむらは創業者が鮮魚商からスタートした歴史を持ち、中央卸売市場での競り権を自社で保持しています。仲卸業者を何軒も介することなく、毎朝水揚げされた魚介類を自社バイヤーが直接競り落とし、自前の物流網で各店舗へ直送する仕組みを構築しました。これにより、余分な流通コストと輸送時間を極限まで削減することに成功しています。
さらに、屋島店をはじめとする各店舗で採用されている「高回転・薄利多売モデル」も見逃せません。加工食品や日配品を含め、大量に仕入れて短期間で売り切るオペレーションを徹底することで、廃棄ロス率を業界平均よりも大幅に抑えています。食品流通関係者の証言によると、「きむらは売り切るスピードが圧倒的であるため、仕入れ先からも好条件で大口ロットの供給を受けられる好循環が生まれている」と分析されています。