かつて都市部の主要駅前を照らしていた深夜カフェの看板が、この数年で急速に姿を消しました。主要チェーンの決算資料や飲食業界の動向データを紐解くと、24時間営業カフェが減った理由には明確な構造的要因が存在します。
最大の要因は、深夜割増賃金(22時以降25%増)の上昇と深刻な人手不足です。さらに、防犯上のリスク管理コストや深夜帯の客単価の低迷が重なり、多くの大手外食チェーンやカフェブランドが23時〜24時閉店へと舵を切りました。日本フードサービス協会の調査データでも、外食産業全体の深夜営業店舗比率は2019年比で大幅な減少傾向を維持しています。
その結果、24時間カフェの現在の営業状況は「従来の純粋な飲食店」から「設備特化型の複合滞在施設」へと大きくシフトしました。単にコーヒーを飲む場所ではなく、高速通信インフラ、プライバシーを守る個室ブース、シャワー設備などを備えた高付加価値型の店舗のみが、24時間営業の持続可能なビジネスモデルとして生き残っています。