ドレスローザ編のクライマックスで発動された「鳥カゴ」は、ワンピース史上でも最も凶悪かつ不可解な威力を誇る大技として知られています。空中に放たれた糸の塊から傘のように広がった極太の糸の檻は、外側への通信を遮断するだけでなく、中心に向かって徐々に縮小し、接触する建造物や大砲の弾をチーズのように両断していきました。
この鳥カゴが読者の間で議論を巻き起こした最大の要因は、「海軍大将・藤虎(イッショウ)やロロノア・ゾロ、さらには国中の強者たちが束になっても切断できなかった」という圧倒的な強度設定にあります。隕石をも両断するその強度は、通常の一対一のバトル漫画の枠組みを超越した「絶対的なシステム」として機能していました。
当時の連載を追っていた読者の間では「ドフラミンゴ本人が気絶するまで解除されないのは強すぎるのではないか」「武装色の覇気を極めた者でも切れないのはなぜか」といった疑問が噴出しました。しかし作中の描写を丹念に追うと、鳥カゴは術者本人が全神経と莫大なスタミナを注ぎ込み、発動中は他の大技の出力が制限されるという、命懸けの「最終封鎖儀式」であったことが窺えます。