フェニックスカントリークラブは、それぞれ明確に異なる個性を持つ9ホール×3系統、計27ホールで構成されています。ゴルファーが予約時に必ず直面するのが「どのコースを回るべきか」という選択です。
トーナメントで使用されるのは高千穂コース住吉コース日南コースのうち、高千穂コース(トーナメントOUT)と住吉コース(トーナメントIN)の18ホールです。テレビ中継で見慣れた数々の名ホール――住吉の上がりホールや松林がタイトに迫るパー4など――をそのまま体感できるため、ビジターからの指名が圧倒的に集中します。
客観的な指標としてのフェニックスカントリークラブコース難易度は、アベレージゴルファーにとって「過酷」と表現しても過言ではありません。コースレートはバックティで74を超え、レギュラーティからでも71前後のタフさを誇ります。その難しさの本質は以下の3点に集約されます。
- 空中ハザードとしての巨大黒松:松林に打ち込むと脱出が極めて困難なだけでなく、上空にせり出した松の枝がスタイミーとなり、正規の弾道を容赦なく遮ります。「松葉の上に浮いたボール」の処理技術も求められます。
- 日向灘からの重い海風:一見穏やかに見える天候であっても、上空には強烈な海風が吹き荒れており、番手選びを2〜3番手狂わせます。風に負けない低い弾道(スティンガーショット)の制御がスコアの生命線です。
- 傾斜と芝目が絡み合う高速グリーン:厳しく刈り込まれたベントグリーンは転がりが非常に速く、見た目以上の傾斜と海からの芝目が複雑に作用します。上につけると3パット・4パットが頻発します。
一方で「日南コース」は、高千穂・住吉に比べてフェアウェイ幅がやや広く取られており、リゾートゴルフとしての爽快感を味わえる設計になっています。「難攻不落の罠に挑み己の腕を試したいなら高千穂×住吉」「景観を楽しみながらスコアもまとめたいなら住吉×日南、または高千穂×日南」という選び分けが、ラウンド崩壊を防ぐ現実的な戦略となります。