候補者の中で唯一、公式設定としてルフィへの婚姻願望を明言しているのが九蛇海賊団船長であり元王下七武海のボア・ハンコックです。しかし、彼女の健気なアプローチに対してルフィが返した反応は、少年漫画史上に残るほど無慈悲で明確なものでした。
2年間の修行期間を終えてシャボンディ諸島へ出航する直前、ハンコックはルフィに対して「良き妻になる」とアピールしました。これに対するルフィの返答は、「結婚はしねェよ、飯ありがとな!」という完膚なきまでの拒絶でした。このプロポーズ撃沈の経緯は、ルフィの結婚観を測る決定的な一次情報です。
それにもかかわらず、なぜファンの間では「ボア・ハンコックが結婚相手の最右翼」と叫ばれ続けるのでしょうか。その論拠は主に3点存在します。
- 第1の理由(鳥山明オマージュ説):尾田氏が敬愛してやまない鳥山明氏の『ドラゴンボール』において、主人公の孫悟空は恋愛感情を一切理解しないまま、「結婚って食い物か?」と勘違いした延長でチチと婚姻を結びました。ルフィが将来的に胃袋を掴まれたり、勢いに押し切られて籍を入れる形があるとすれば、ハンコック以外にその役割を果たせるキャラクターが存在しません。
- 第2の理由(政治的・地理的シェルター):ルフィが世界政府との最終決戦を終えた後、追っ手や世間の喧騒から身を隠す場所として、男子禁制の孤島アマゾン・リリーは機能的に完璧な隠れ家となります。
- 第3の理由(血統の存続要求):海賊王ゴール・D・ロジャーがポートガス・D・ルージュとの間にエースを遺したように、「Dの意志」を後世に継承するための後継者問題が発生した場合、ハンコックの女帝としての血統と強靭さは最も説得力を持ちます。