「勉強を極限まで頑張れば痩せる」という言説の真相から明かすと、勉強そのもののカロリー消費によって劇的に体脂肪を燃焼させて痩せることは科学的に極めて困難です。この事実は、人体のエネルギー代謝の構造を見れば明白です。
知的作業に集中している最中、私たちの脳は確かに活発に活動しています。しかし、激しいスポーツのように心拍数が急上昇したり、全身の大筋群が伸縮を繰り返したりするわけではありません。エネルギー代謝の観点から言えば、勉強中の身体は基本的に「椅子に座って静止している状態」に過ぎず、筋肉による熱産生やエネルギー消費は最低限に抑えられています。
では、なぜ「勉強で痩せた」という体験談が後を絶たないのでしょうか。その背景には、勉強による直接的なカロリー消費ではなく、勉強に極度の集中状態(いわゆるフロー状態)に入ることで食事や間食を忘れ、結果として摂取カロリーが大幅にアンダーになったというケースや、試験のプレッシャーによる交感神経の緊張から一時的に食欲が減退したという「生活環境の変化」が大きく作用しています。