島倉千代子『鳳仙花』誕生秘話と歌詞の真実!借金地獄からの復活劇

島倉千代子『鳳仙花』誕生秘話と歌詞の真実!借金地獄からの復活劇

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島倉千代子のキャリアにおいて、1970年代後半から1980年代初頭はまさに「暗黒の時代」でした。知人の保証人を引き受けたことから端を発した手形トラブルや事業の失敗により、当時の金額で総額16億円とも言われる莫大な借金を背負わされることになります。連日押し寄せる債権者への対応に追われ、一時は引退どころか自ら命を絶つことすら考えた極限状態のなか、彼女は自己破産を選ばず、歌って借金を完済する道を選びました。

全国のキャバレーや地方の小劇場を休みなく巡り、喉を酷使しながら歌い続ける日々。そんな心身ともにすり減らしていた1981年、彼女の再起を期して制作されたのがシングル『鳳仙花』でした。発売年は1981年(昭和56年)5月21日。華やかな歌謡界の表舞台から遠ざかりかけていた彼女にとって、この曲は歌手生命をかけた文字通りの背水の陣でした。

レコーディングスタジオに入った島倉は、過酷な巡業で声が荒れていたものの、マイクの前に立つと鬼気迫る集中力を発揮したと伝えられています。プライベートの苦悩や人間不信をすべて飲み込み、一音一音に自らの魂を削り落とすようにして吹き込まれた歌声は、スタッフ全員の涙を誘いました。こうして、どん底の淵から這い上がる「島倉千代子の復活劇」の幕が切って落とされたのです。

木村 陽翔
著者

木村 陽翔

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。