「秋は涼しいから虫がつかない」というのは危険な先入観です。実際には、猛暑で活動を抑えていた害虫たちが、気温が25℃前後に落ち着く9月中旬から下旬にかけて爆発的に繁殖期を迎えます。アブラナ科(白菜、キャベツ、大根、ブロッコリー、カブなど)を狙うコナガ、アオムシ(モンシロチョウの幼虫)、ヨトウムシ、そして黒くて小さな体躯で葉を無数に穴だらけにする「キスジノミハムシ」の猛攻は、9月の家庭菜園における最大の脅威です。
無農薬や減農薬で害虫被害を完全にシャットアウトするための決定打は、種まき・苗植えと同時に防虫ネットを隙間なく被せることです。少しでも葉が大きくなってからネットをかけようとしても、その数日の間に親虫が飛来して卵を産み付けられてしまっては意味がありません。ホームセンター等で入手可能な「目合い0.6mm〜0.7mm」の極微細防虫ネットを選択するのが現代のスタンダードです。従来の1mm目では、微小なキスジノミハムシやアブラムシの侵入を許してしまうためです。
また、プランターの縁とネットの隙間、支柱の結束部分を洗濯バサミや園芸クリップで完全に密閉し、水やりはネットの上からそのまま注ぐようにします。万が一害虫の侵入を許した場合は、早期の「見つけ次第の捕殺(テデトール)」に加え、有機栽培でも使用可能なBT剤(バチルス・チューリンゲンシス菌を利用した生物農薬)や、食品成分由来(ヤシ油・重曹等)の粘着スプレーを適切に活用することで、薬害を出さずに被害拡大を食い止めることができます。