ネット上の情報や生き物系コミュニティ(SNS、生き物系掲示板、YouTubeのフィールドワーク配信等)を調査すると、捕獲現場ではマニュアル通りにいかない数々の生々しいアクシデントが報告されています。
多くの愛好家が口を揃えるのが、「罠の放置による死亡事故」の深刻さです。あるベテラン飼育者は次のように現場の過酷さを語っています。
「春先ならまだしも、初夏のフィールドに仕掛けたペットボトル罠を半日放置しただけで、内部は50度を超える温室になります。捕獲できた喜びも束の間、トカゲが熱中症で息絶えていた時の罪悪感は筆舌に尽くしがたい。罠を仕掛けるなら、1時間おきに見回るか、絶対に直射日光が当たらない遮光ネットで覆う覚悟が必要です」
また、捕獲時の力加減についてのリアルな失敗談も目立ちます。「子どもが夢中になって素手で上から押さえつけたら、尾がバタバタと激しく跳ね回って本体だけが逃げていった」「驚きのあまり尻尾を掴んでしまい、プチッという感触とともに切れて呆然とした」という声は毎年春になるとSNS上で無数に散見されます。
実際の現場検証から浮き彫りになるのは、トカゲ捕獲における「人間の焦り」がすべての失敗原因になっているという事実です。トカゲは視界が広く、焦って手を伸ばせば伸ばすほど回避行動を研ぎ澄まします。熟練者ほど、見つけてから手を出すまでに1〜2分間その場に静止し、トカゲの進行ルート、逃げ込みそうな石の隙間の位置、風向きや影の落ち方を冷静にプロファイリングしてから、一手で確実に仕留めています。