蛭子能収さんのタレント活動を語る上で欠かせないのが、テレビ東京の看板企画『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』で10年以上にわたり共演した太川陽介さんとの関係性です。几帳面でリーダーシップを発揮する太川さんと、自由奔放でマイペースを貫く蛭子さんの凸凹コンビは、平成のテレビ界に不朽の足跡を残しました。
認知症の公表後、太川さんはメディアのインタビューや特番で蛭子さんについて言及する際、単なる同情や感傷ではなく、一人の掛け替えのない相棒としての敬意を払い続けています。2020年秋以降の特別対談企画や近年の再会ロケにおいても、太川さんは昔と変わらぬ調子で「蛭子さん、ちゃんと歩いてよ!」「また勝手なこと言って」とツッコミを入れ、蛭子さんもまた安心したような笑顔を見せていました。
「認知症になったからといって、人間関係を腫れ物のように扱うのではなく、これまで通りの距離感で接する」という太川さんの振る舞いは、介護におけるコミュニケーションの理想形としてSNSやメディアでも大きな賞賛を集めました。現在、長時間の過酷なロケを伴うテレビ出演は勇退しているものの、映像作品のアーカイブ配信や特別コメントなどを通じて、二人の絆は今なおファンの心に深く刻まれています。