芽ネギとは、種を密集させて蒔き、発芽したばかりの幼い新芽をおよそ10〜15cm程度まで育てて収穫したネギのことです。別名「姫ネギ(ひめねぎ)」とも呼ばれ、古くから日本料理の吸い口やあしらいとして重宝されてきました。
青ネギ(万能ネギや九条ネギなど)との最大の違いは、その栽培環境と収穫時期にあります。一般的な青ネギが太陽光をたっぷり浴びて太く辛味を蓄えながら育つのに対し、芽ネギは密集した状態で光量を緻密にコントロールしながら育てられます。これにより、繊維が驚くほど柔らかく、ネギ特有のツンとする強い刺激臭が抑えられた、みずみずしい風味が生まれます。
また、形状が似ているカイワレ大根やブロッコリースプラウトなどの一般的なスプラウト類とも明確な違いがあります。多くのスプラウトがアブラナ科の種子を短期間で水耕発芽させたものであるのに対し、芽ネギはヒガンバナ科ネギ属の特性を持ち、発芽後もある程度葉を伸ばしてから収穫されます。スプラウト特有のピリッとした辛味とは異なり、青竹のような清涼感とネギ本来のほのかな甘みを併せ持つ点が唯一無二の魅力です。