田中投手が楽天を退団するに至った最大の契機は、2024年オフの契約更改交渉における条件の隔たりでした。2021年の日本球界復帰時に推定9億円という歴代最高クラスの年俸で契約を結んで以降、成績の下降とともに年俸は段階的に減額されてきました。
2024年シーズンは前年の右肘手術の影響もあり、一軍登板はわずか1試合にとどまりました。球団側は戦力再編と若手育成への舵切りを進める中で、野球協約の減額制限を超える大幅な年俸ダウンと出来高重視の契約、さらにはリリーフ配置転換や限定的な起用プランを提示したと報じられています。
しかし、田中投手にとって「日米通算200勝への残り3勝」を達成し、先発ローテーションの一角として勝負するためには、定常的な登板機会の確保が譲れない一線でした。自著や過去のインタビューでも「マウンドに立ち続けることへの強い飢え」を語っていた右腕は、慣れ親しんだ仙台の地に別れを告げ、他球団での出場機会を求めて市場に出る道を選んだのです。