「なぜ、ゴミとして捨てられるはずの紙管が売れるのか」と疑問を抱く方は少なくありません。フリマアプリ「メルカリ」や「ラクマ」の取引履歴を調査すると、トイレットペーパーの芯は年間を通じてコンスタントに購入されています。その最大の買い手は、保育士・幼稚園教諭、小学校の教員、そしてハンドメイド作家や子育て中の保護者です。
教育現場では、季節のイベント(ハロウィン、クリスマス、運動会の応援グッズなど)で数十人分から数百人分の同じ素材が必要になります。しかし、一家庭で短期間に大量の芯を衛生的にストックするのは現実的に困難です。そのため、「時間を買ってお金を払う」というニーズが確実に存在します。
実際の取引データを検証すると、50本で600円〜800円、100本で1,200円〜1,600円程度が2026年の標準相場となっています。ただし、出品者が手にする純利益はそれほど高くありません。芯は軽量であるものの体積がかさむため、宅配便の送料(60サイズ〜80サイズ:約750円〜850円)と販売手数料10%を差し引くと、出品者側の手元に残るのは数百円程度です。一攫千金ではなく、「処分するくらいなら誰かの役に立てたい」「少額のポイントになれば十分」と割り切って出品する人が大半を占めています。
また、売れるためには明確な条件があります。トイレという設置場所の性質上、購入者は「無香料であること」「潰れや変形がないこと」「目立つ汚れ・破れがないこと」を厳密にチェックします。出品時には、風通しの良い場所でしっかり乾燥・保管していた旨を明記することが、スムーズな成約の必須条件です。