順風満帆に見えたアナウンサー人生だったが、突如として暗雲が立ち込める。体調不良による長期休養の発表。画面から姿を消した彼女に対して、世間からは心配とさまざまな推測の声が飛び交った。
病室での苦闘、当たり前の日常が奪われる絶望。渡辺渚が直面したのは、これまでの人生で最も苛烈な試練だった。しかし、彼女はその苦痛から逃げるのではなく、自らの身体の声に耳を傾ける時間へと変えた。長年勤めたフジテレビジョンからの退社という重大な決断。それは決して後ろ向きな撤退ではなく、自分自身の生命と向き合い、人生の主導権を取り戻すための積極的な選択だったと言える。